生成AI 利用ガイドライン(学生向け)

このガイドラインについて
ChatGPTをはじめとする生成AIは、調べものや課題への取り組みを大きく変えつつある便利なツールです。しかし、使い方を誤ると著作権侵害・個人情報漏洩・学術的不正といった問題につながる可能性があります。 このガイドラインでは、生成AIを安全・適切に使うために知っておくべき基本ルールをまとめています。細かい法律の条文を暗記する必要はありませんが、「なぜそのルールがあるのか」を理解したうえで活用してください。

第1章 基本方針

本校は生成AIの利用を一律に禁止しません。学生・教職員が学修・教育・研究において生成AIを適切に活用することを基本方針とします。

ただし、「使える」ことと「何でも許される」は異なります。どのような場面でも共通して守るべきルールと、授業ごとに異なるルールがあります。それぞれをきちんと理解して使いましょう。

対象となる生成AI ChatGPT・Gemini・Copilot・Claude などのテキスト生成AI、画像生成AI(Midjourney 等)、およびこれらを組み込んだソフトウェア(Microsoft 365 Copilot、GitHub Copilot 等)を含む生成AI全般が対象です。

第2章 絶対に行ってはいけないこと

以下の3つは、授業の方針にかかわらず本学として禁止します。法律に違反する可能性があるため、理由とあわせて理解してください。

個人情報の入力氏名・住所・電話番号・顔写真など、特定の個人を識別できる情報を入力しないでください。 【理由】 個人情報保護法に基づき、本人の同意なく第三者(AIサービス提供者)に情報を渡すことは違法になる可能性があります。また、入力した情報が他のユーザーへの回答に使われる恐れもあります。
機密情報の入力学校や組織の未公開情報(財務情報・業務計画・未発表の研究データ等)は入力しないでください。 【理由】 情報漏洩のリスクがあるほか、特許などの権利が失われてしまう可能性があります。
秘密保持義務のある情報の入力インターンシップ先など、「秘密にしてね」と言われた情報は入力しないでください。 【理由】 秘密保持契約(NDA)に違反する可能性があります。

第3章 生成AIに関わるリスクを知ろう

生成AIには便利さと同時に、知っておくべきリスクが存在します。「知らなかった」では済まされないケースもあるため、基本的な考え方を理解しておきましょう。

▌ 3-1 著作権について

入力するとき

他者の文章・画像・音楽などをAIに入力すること自体は、原則として著作権侵害にはなりません。

ただし、以下の場合は問題になる可能性があります: 「この作品と同じものを作って」という目的で著作物を入力すること特定の作者・作品のみを学習させた「特化型AI」を使うこと

出力を使うとき

AIが生成した内容を使う際には、以下の点に注意が必要です。

著作権侵害のリスク出力が既存の著作物と似ている場合、それを公開・配布すると著作権侵害になることがあります。なお、授業の範囲内での利用は著作権法上認められています。
著名人の権利有名人の顔・氏名を含む生成物を商業的に使うと、その人の権利(パブリシティ権)を侵害する可能性があります。
著作権が発生しない場合があるAIが単独で生成した内容には著作権が認められないことがあります。自分の成果として守りたい場合は、必ず自分でアイデアや表現を加えましょう。

▌ 3-2 情報の正確性について(ハルシネーション)

生成AIは「もっともらしい文章」を作ることが得意ですが、内容が正しいとは限りません。 この問題は「ハルシネーション(幻覚)」と呼ばれます。具体的には: 存在しない文献・論文・データが「それらしく」生成されることがある個人に関する誤った情報が生成され、名誉毀損になる可能性がある特定の考えや立場に偏った内容が含まれることがある AIが出した情報は、必ず自分で別の情報源(教科書・公式サイト等)と照らし合わせて確認しましょう。

第4章 授業・学修での使い方ルール

▌ 4-1 授業ごとの方針を確認する

生成AIを使えるかどうかは、授業の目的によって異なります。必ず事前に担当教員の指示を確認してください。

方針内容あなたがすべきこと
✅ 利用可教員が生成AIの使用を認めている出力をそのままコピーせず、自分の考えを加えて使う
⚠️ 条件付き可利用範囲や明示義務などの条件がある条件をよく読んで守り、使用した箇所と目的を明記する
❌ 利用禁止教員が生成AIの使用を禁止している一切使用しない。違反した場合は厳格な対処の対象となる

▌ 4-2 レポート・課題でやってはいけないこと

以下の行為は「剽窃(盗用)」や「不正行為」にあたり厳格な対処の対象になります AIの出力をそのままレポート・発表資料・論文に使用することAIを利用した事実を意図的に隠すこと教員が禁止しているにもかかわらずAIを使用することAIが生成した内容を、自分が考えたものとして提出すること

▌ 4-3 利用したときの明示のしかた

生成AIを利用した場合、教員から指示がある場合はもちろん、指示がない場合も以下の内容を成果物に明記することを推奨します。

使用したツール名例:ChatGPT(GPT-4o)、Gemini 2.0 Flashなど
利用した目的・箇所例:アイデア出しに使用、3ページ目の文章校正に使用など
確認・修正した内容出力をどう検証し、どのように加筆・修正したか

▌ 4-4 上手な使い方と避けたい使い方

✅ こんな使い方がおすすめ わからないことをAIに質問し、自分の言葉で説明できるか確認しながら理解を深める自分のアイデアをもとにAIと対話して、考えをさらに発展させる自分が書いた文章やコードをAIにチェックしてもらい、改善点を自分で判断するAIの回答に誤りがないか確認し、「なぜ間違えたか」を考えることで批判的思考を鍛える
⚠️ これは避けよう 問題文をそのままコピーして答えを出力させ、それを提出する内容を理解しないまま出力を使い続ける AIに頼りすぎると、自分で考える力が育ちません。就職後の現場では、自分の力で問題を分析・解決することが求められます。学修段階での安易な依存は、将来の自分を損なうことにつながります。

第5章 研究活動での注意事項

研究やPBL活動で生成AIを使う場合も、授業と同様のルールが適用されます。加えて以下の点に注意してください。

情報の確認AIが示す参考文献・データは実在しないことがあります。必ずデータベースや公式の資料で内容と出典を確認してください。
個人情報・機密情報研究対象者の個人情報や、まだ発表されていない研究データ・技術情報は絶対に入力しないでください。
客観性の確保AIの出力には特定の立場への偏りが含まれることがあります。社会的なテーマを扱う場合は特に、複数の情報源と照らし合わせて確認しましょう。
使用事実の明示論文・研究報告書にAIを使用した場合は、使用した事実と箇所を記載することが求められます。

第6章 使う前のチェックリスト

生成AIを使う前・提出前に以下を確認しましょう。

確認項目
担当教員から、この授業・課題での生成AI利用について確認している
個人情報・機密情報・秘密保持義務のある情報を入力していない
AIが出した情報の正確さを、別の情報源で確認した
出力をそのままコピーせず、自分の考えや言葉を加えている
生成AIを使用した箇所と目的を成果物に明記した(必要な場合)
出力物が既存の著作物と大きく似ていないか確認した

第7章 わからないときは相談を

授業での利用について、研究・PBLでの利用について、その他(法的リスク等)
サポート教員、担当指導教員に相談してください。

注:このガイドラインは言語の読みやすさの向上、記述の妥当性を検証するために、Claude(Sonnet4.6)の支援を受けて作成されました